考えごとのひとりごと

考えごとのひとりごと

がんばりすぎないための、こころの処方箋

身体を壊して休職した話

4年制大学を卒業後、会社員をなんとかやってきました。

「うちの会社、ブラック企業か分からんがグレーではあるな」と思いつつ、まだ新卒だし今辞めるわけにはいかないな…と我慢しつつなんとかここまで生存してきました。しかし色々な出来事が起き、会社の黒いところを知り、「この案件が終わったら会社辞めよ」と当初は考えていました。

が、それも束の間、先に身体がダウンして「いやこれ限界だわ今辞めよ」と決意した、という人生の転機話です。

 

と言っても、自分の会社がブラックかどうかの判断はなかなか付きにくい。他人と比べると「そんなん全然ブラックじゃない」「世の中にはもっと厳しい仕事がある」とか言われて「自分は甘えていたのか…」と頑張ってしまうのが大多数だと思う。私もそう思って頑張ってたし。

私の場合は、運良く(?)先に身体を壊して限界を知ることが出来ましたが、私がもっと頑張り屋さんで真面目な人ならきっとこのままだった。

 

私の環境がどんなものだったのかというと、

最近よく拝見している借金玉(id:syakkin_dama)さんのこの記事で、タイプB「完成度が高く儲かっていないブラック企業」に分類される感じの会社です。

syakkin-dama.hatenablog.com

”この手の企業は大体のところ、「かつてはブイブイ言わせていた時期があったが、時代の変化とともに収益構造が現実に即さなくなってきた。でも、ブイブイ言わせていた時の残滓でなんとなく生存はしている」タイプの会社です。大戦末期の日本軍みたいなもので、皆「なんとかしなきゃ」とは思ってるんですが、築き上げたシステムのガワが巨大過ぎて何をどうしていいかわからないという状態にあります。”

『 「ウチやんけ」と思った皆さん、逃げましょう。』とまで書かれてます。

ウチやんけ……。

 ということで特徴を書いていきます。

 

 1.泊まり込みの新人研修で追い込む

まず初めに、お泊り研修があります。なんと入社前にです。卒業式、卒業旅行、たくさんの思い出を残したい時期にぶち込んできます。(今思えば、ここで入社を辞退しても良いタイミングだからなのかとか考えてます)

何をするのかというと、ちょっとぼかしますが、業務とは一切関係無いことであることは確かです。業務とは関係ない内容の共同作業をさせて、8割方否定し、2割方飴を与えながら、深夜までとことん追い詰めるコースです。

何がしたいのかと言うと、「極限状態に追い込むとこいつはどんな対応をするのか」を見るのが目的です。「そんな極限状態に業務で陥ることがあるのか」といった話ですが。

毎年、新人はここで意見が衝突して喧嘩したとか、その後話すこともなく辞めてしまったとか、そんな話を聞きます。会社は何にお金を使っているのでしょうか。虚無。

 

 2.管理職研修はもっと追い込む

新人研修はぬるいものです。普段弱音なんて一切言わない先輩が、この研修の前日ばかりは仕事も手につかず、明日から憂鬱だとしきりに言っていました。

そう、先輩がその翌日から数日泊まり込みで向かったのは、

滝です。

「仕事の効率上がりますか?風邪引いて進捗に影響出たら誰の責任ですか?」という素朴な疑問が沸き上がるところですが、この研修、社員にすら表だって「滝に打たれる」とは公表しません。皆、風の噂で知ることとなります。

後日、研修を終えた社員が「生まれ変わった気持ちでこれからも頑張ります!」とお礼のメッセージを残します。

ここはアフリカの山奥にある部族ですか?いいえ、日本です。

ちなみに会社の上の人曰く「周りの人に感謝の心を持つため」に行うのだそうです。キマっています。

 

調べると「ブラック研修」が国会で取り上げられ、新聞にも載ったとか。

news.careerconnection.jp

自衛隊体験入隊させる会社もあるそうで、うちだけじゃなく案外ポピュラーなんですね。ちなみに私の父親も2週間軍隊のようなブラック研修を受けて「つらかったが、あれには意味があった」とか言ってキマって帰ってきましたが、人間、防衛本能なのか、理不尽な出来事には何かしらの意味を見出そうとするのかもしれません。きっと先輩もご家庭でそう言っておられるでしょう。

日本の生産性が上がらない云々の前に人権問題としてどうなのか。虚無。

 

3.過剰なノルマ、休日の社内イベント

ノルマが一番きついと有名な部署に入ったこともあり、新人でも関係なく、明らかに残業しても達成できない量のノルマを常に課されていました。まあどうやっても無理なので、「すみません進捗だめです」は常に言ってました。

新人が出来ないのは当たり前。それはわかりますが、出来ない量を課す側の問題はどうなんでしょうか。でもそれを周りが言ってられないほどの炎上案件に突っ込まれる訳ですから、四の五の言わず働くしかありませんでした。周りも自分のノルマで手一杯で、新人の質問に逐一答えたり、教えたりする余裕もありません。

「すみません進捗だめです」「しょうがねえな、じゃあ先輩の○○に頼むから」「え、俺ですか!?」「すみません…」「……(嫌そうな顔)」明らかに足手まといな状況でした。後から「私の担当分でしたのにすみません、ありがとうございます」と言っても無反応。

初めこそ、「このままではまずい、もっと頑張らないと」と思ってましたが、すぐに限界が来ます。人間弱いです。

 

せめて土日はゆっくりしたい。

そこにぶち込まれるのが社内イベント(新人は強制)です。

飲み会、社員旅行の宴会芸、昭和の残り香がするものはすべてそこに詰め込まれていました。

残されたわずかな休日は体を休めるので精一杯で、恋人と会ってもめちゃくちゃ眠いし、家事もおろそかになりがちで、コンビニ弁当でとりあえず飢えを凌ぐことしか出来ませんでした。

 

4.人間関係の詰み

「じゃあ部署を変えれば良いのでは?」という発想ですが、課を跨いだ女性社員の新人いじめによって打ち砕かれます。

やることは中学生の女子が部活で行うあれとなんら変わらないです。「あの人、気が回らない」とか。そういうことを、私に聞こえるように、輪になって言うのです。

とりあえずアラサーの大人がするものではないな、と相手にしていませんでしたが、次第と参っている自分がいました。

ハブられることは高校のいじめ以来でしたが、当時と違うのは「あと3年したら解放される」という終わりが見えていたが、今はそうではないということ。「これ下手したら何十年も続くのか?」と思うと、とても今の会社に居続けられる自信が無くなりました。というか、シンプルに「一緒に働きたくねえな」という気持ちでした。

次の新人もきっと同じ目に遭うのだろう。私が本当は守るべきなのかもしれない。それだけちょっと心残りというか心配だけれど、かといって私が仕事を続ける理由にはならないな。

 

そんな環境下でも騙し騙しやってきましたが、ついに身体をぶっ壊し、電車に乗るとパニックに陥りました。

ここでようやく、うん、辞めよう。と決意できました。

 

 

そしてこれからの話

次はどうしたいのか、転職先は決まっているのかというと、まったくの白紙です。

「転職先を決めてから退職すべき」論はごもっともです。出来ることならそうしています。ですが実際にブラック企業に居ると転職活動をする暇なんてないと思います。時間的にも、精神的にも。

次が決まってなくても、ブラックな状況からは抜け出すのが先決だと思います。抜け出して、周りを見ると、ほかの道が見えてきます。それから探すのでも全然いいんじゃないかと。

books.rakuten.co.jp

この本で「分かれ道」の話が出てきますが、私もがむしゃらにノルマにかじりついている時にはほかの道なんて見えてませんでした。

でもある日突然、電車に乗るとパニックになった。毎日涙が止まらなくて、食欲も無く、眠れず、ただただ生きるので精一杯な日々が訪れました。

人間、思ったより弱い。「自分は大丈夫だろ」と思ってたらいつの間にか大変になってるもんです。

 

転職についてはそりゃ怖いですが、この会社に居続けるよりはマシだな、と思ってやるしかありません。人生、何かあるかわかんないですね。

 

でも不思議なことに人生に絶望してはないです。

それも一度休職して、「こういう時に連絡をくれる友達がいる」「恋人はあえていつもと変わらず一緒にゲームをしてくれる」「昼に外に出ることはほとんどなかったけど、こんなに太陽ってあたたかいんだな」と世界の広さ、言うなれば「分かれ道」が見えたからです。

ブラックな環境でサバイバルしている方は、先のことを考えるよりも今の状況を抜け出せば、見えてくるものが広がるかもしれません。

この先どうなるか分からないですが、人生はどうやっても終わるので、それまでなんとかやっていこうと思います。